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dkazenokai

Author:dkazenokai
私たち「みやぎアクション」は、女川原発の再稼働を許さない!という思いで、集まり行動するゆるやかなネットワークです。

 私たちは2011年3月11日の震災後に起こった福島原発の爆発で、自然界には存在しない放射性物質を浴びました。
子どもたちは直接の被曝のみならず、汚染されてしまった環境によって、これから長い年月にわたり放射線を被曝し続けることになってしまったのです。

福島原発の爆発から2年以上たちます。
福島県では除染も思うように進まず戻れない人々、
年間1ミリシーベルトを超える環境で暮らさざるをえない人々が沢山います。
原発からは高濃度の汚染水が今も海に流れ続けています。
 震災当時、女川原発の被害状況はほとんど報道されませんでした。しかし女川原発でも、大規模事故につながりかねない危機的事態が発生していたことがわかってきました。

私達は福島原発事故後、県内で行動を起こした多くの個人や団体が“ゆるやか”につながって、次の課題に取り組んでいきます

1、女川原発の再稼働反対―廃炉を目指す取組
2、福島原発事故による放射能汚染に対する取組

  • 3月3日 宮城県議会(女川再稼動)住民投票条例案を否決

■2020年3月3日
宮城県議会・2月定例会
東北電力女川原発2号機の再稼動に関する野党会派の議員提出の住民投票条例案は、議論なきまま否決。

■<報道・河北新報3月4日(3面)より>
女川再稼動
住民投票条例案を否決
宮城県議会 自公会派など反対
 東北電力女川原発2号機の再稼働を巡り、宮城県議会の野党会派は3日、開会中の2月定例会に住民投票条例案を議員提出した。即日採決の結果、賛成少数で否決された。
 議長を除く議員58人のうち、自民党・県民会議32人、公明党県議団4人、21世紀クラブ1人、緑風会1人、の計38人が反対。賛成はみやぎ県民の声10人、共産党県議団5人、社民党県議団2人、無所属の会2人の計19人。県民の声1人が本会議を欠席した。野党は当初「脱原発を目指す県議の会」を構成する5会派で共同提出する予定だったが、緑風会の高橋啓氏が「投票結果の尊重が条例案に盛り込まれていることに賛成できない」などとして提案者から外れ、採決でも反対に回った。条例案は自民会派が2日の議会運営委員会で、本会議での提案理由説明や常任委員会への付託の省略を求め、即日採決となった。県議の佐々木功悦会長は本会議終了後の取材に「残念としか言いようがない。再稼働の是非について意思を示したいという県民の思いを踏みにじる行為だ」と語った。

即日否決 議論深化に不安
【解説】東北電力女川原発2号機の再稼働を巡り宮城県議会は3日、議員提出の住民投票条例案を即日否決した。議員提出議案を事前協議する「慣例」を野党側が守らなかったというのが与党側の主な主張だが、県民の生命、財産を左右する再稼動を熟議する好機を手放した。近く訪れる「地元同意」という重大な局面に向けた議論の深化にも大きな不安を残した。女川2号機が2月に原子力規制委員会の審査に正式に審査合格しての初の定例会。前日には、国が村井嘉浩知事に地元同意を要請した。再稼働の事実上の「ゴーサイン」と位置付けられる重要な手続きに入ることになる。村井知事は「県議会の意見を聴いて判断したい」という。
県が設置する有識者検討会、重大事故を想定した広域避難計画といった材料を基に、県議会が論を戦わせ、結論を出すことで初めて、最終的なトップの決断に至ることになる。県議会は昨年3月、約11万人の署名に基づく住民投票条例案を否決。住民が直接、意思を示す機会を二度にわたり退けたことで、県議会の責任は一層増した。東京電力福島第一原発事故から9年。事故機と同型の「沸騰水型炉」では初めての再稼動となる可能性もある。県議会に求められるのは、県民の代表としての自覚と真摯な議論だ。(報道部・水野良将)


■<河北新報・3月4日(12面)>
女川再稼動 住民投票条例案否決
県議会 本格論戦至らず
野党、一部議員が反対
与党、説明機会認めず

 東北電力女川原発2号機の再稼働の是非を巡り、県議会の野党会派が提出した住民投票条例案が3日の本会議で否決され、本格論戦に至らなかった。野党は一部議員が反対に回るなど足並みがそろわず、与党は提案理由を説明する機会を認めない強硬姿勢を崩さなかった。
 本会議では、2日の議会運営委員会が決めた通り、条例案の趣旨説明や常任委員会への付託を省略し、即日採決。傍聴席から批判の声が飛び交う中、条例案は賛成19、反対38の賛成少数で退けられた。条例案をまとめた野党系議員でつくる「脱原発を目指す県議の会」の佐々木功悦会長は「説明もさせずに採決するのは、言語道断」と怒りをあらわにした。同会5会派の議員21人が賛成するとみられたが、1人が議論の進め方に疑問が残る」と反対した。全会派で事前協議する「慣例」を経ずに議員提案を試み、与党会派の反発を招くなど準備不足が露呈した。 ある野党議員は「議員提案に向けて動き出したのが1月と遅れ、まとまりを欠いた」とこぼした。一枚岩になれなかった野党を横目に、過半数を占める与党会派「自民党・県民会議」は、条例案を議論の土俵にものせず、淡々と否決した。慣例通りの手続きを踏まなかった野党の動きを非難。「時間をかけて議論すべき課題」などとして、採決に加わらない議長を除く全員が反対した。ある与党議員は「野党の進め方が稚拙」と切り捨てた。女川原発2号機が原子力規制委員会による新規性基準適合性審査に正式合格したばかり。定例会開会前から条例提出を巡って与野党の駆け引きが続いたが、あっけない幕切れとなった。傍聴席で採決を見た市民団体関係者は「理解しがたい議会運営で県民不在だ」と嘆いた。
■2月28日(朝日新聞より)
全35市町村アンケート
17首長 賛否示さず
事前了解の範囲 11首長「拡大を」

■再稼動への賛否
【賛成】
なし
【どちらかといえば賛成】
白石市、栗原市、東松島市、大河原町、川崎町、亘理町、利府町、
【どちらかといえば反対】
七ヶ宿町、松島町、大郷町、色麻町、加美町
【反対】
美里町
【賛否示さず】
女川、石巻など17市町

■事前了解の範囲
【現状のまま】
白石市、登米市、東松島市、川崎町、亘理町、涌谷町、南三陸町、
【県と立地2市町、UPZを含む関係5市町】
栗原市、七ヶ宿町、大河原町、松島町、大衡村、美里町
【県と全市町村】
角田市、利府町、大郷町、色麻町、加美町、

 女川原発2号機の再稼働の是非について、朝日新聞は県内の全35市町村の首長にアンケートした。再稼働への「賛成」「どちらかといえば賛成」は7人、「反対」「どちらかといえば反対」は6人で、約半数の17人が回答を控えた。再稼動への事前了解を得る範囲について、11人が現状の「県と立地市町村」から拡大すべきだと回答した。
1~2月に全首長に質問用紙を送った。富谷、蔵王、村田、柴田、丸森の5市町を除く30自治体が回答。回答率は86%だった。2号機の再稼働に「賛成」はゼロで、「どちらかといえば賛成」は7市町だった。原発から半径30キロ圏のUPZ(緊急時防護措置準備区域)に入る東松島市の渥美巌市長は、賛成の理由の選択肢から、「原子力規制委員会が安全とみとめた」「多様なエネルギー資源をバランスよく組み合わせることが重要」を選んだ。一方「反対」と答えたのは、UPZに入る美里町の相沢清一町長。「住民の命を守る責任があることから、原子力そのものに反対」とした。「どちらかといえば反対」は5町。色麻町の早坂利悦町長と加美町の猪股洋文町長は、福島第一原発事故で発生した放射性汚染廃棄物の処理に苦慮しているといい、「再稼働は簡単なものではない」(早坂町長)と答えた。

「国が責任もち判断」
 立地する女川町と石巻市を含めて17市町村の首長が賛否を示さなかった。女川町の須田善明町長は「審査書案が認められたこと、イコール再稼動へ賛成とはならない。一方で原子力はベースロード電源として当面は有意だ」と見解を示した。石巻市は「現段階では判断できないことから回答しておりません」とした。仙台市の郡和子市長は「国において安全性の確保が図られた上で、国が責任をもって判断すべき」と説明した。
「現状のまま」7市町
 現在、安全協定に基づき東北電力が2号機を再稼働させるには県と立地市町(女川町、石巻市)の事前了解が必要だ。この対象範囲が適正かどうかを尋ねたところ、「現状のまま」は7市町だった。回答した首長の約4割に当たる11人が見直しを求めた。「県と立地2市町、UPZを含む関係5市町」が6市町村、「県と全市町村」が5市町で、大郷町の田中学町長は、「過酷な事故が起きたとき、全市長村で支援する」と理由を述べた。女川町の須田町長は「その他」を選び、「立地自治体でありどこまでが適切、どこからが不適切か申し上げる立場にない」とした。再稼働に「どちらかといえば賛成」の3市町も範囲の拡大が望ましいとした。栗原市の千葉健司市長は「(事故時には)UPZを含む関係市町も放射線の影響を受ける可能性がある」とした。
 自治体が作る避難計画をめぐっては、石巻市民が実効性がないとして知事と市長に再稼働に同意しないよう求める仮処分を仙台地裁に申し立てている。事故時にUPZからの避難者を受け入れる自治体に、再稼働の前提となる安全対策工事が完了する2020年度までに受け入れ態勢が整うか尋ねたところ、仙台市や白石市など7市町が「整う」と答えた一方、川崎町や亘理町など8市町が「整わない」とした。

  • 2月26日 女川原発2号機 新基準適合性「審査書」決定 (原子力規制委員会)

■2月26日 
女川原発2号機 新基準適合性「審査書」決定

■2月27日 河北新報より
女川2号機が正式合格 東北の原発初 規制委決定
 原子力規制委員会は26日の定例会合で、停止中の東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)が新規制基準に適合していると認める「審査書」を決定した。東日本大震災で被災した女川2号機が、再稼働の前提となる審査に正式合格したことになる。
 東京電力福島第1原発事故の教訓を踏まえた新基準に合格したのは東北の原発で初めて。震災の地震や津波で被災した原発では、日本原子力発電東海第2原発(茨城県)に続き2基目。
 東北電は設備の耐震性向上や海抜約29メートルの防潮堤建設といった安全対策工事を終える2020年度以降の再稼働を目指す。ただ、地元自治体の同意手続きや、重大事故を想定した広域避難計画の実効性などが焦点となり、工程通りに進むかどうかは不透明だ。
 安全対策工事費は現時点で3400億円程度に膨らんだ。テロ対策として今後建設する「特定重大事故等対処施設」も含めると、さらに増大する見通し。
 規制委は全会一致で審査書を決定した。更田豊志委員長は会合後の記者会見で「被災の影響は確認した上で新基準を満たしていると判断した」と述べた。
 審査の三つのプロセスのうち、女川2号機は基本設計に関する「原子炉設置変更」をクリアしヤマ場を越えた。今後は詳細設計を示した「工事計画」、設備の運転管理を定めた「保安規定」の認可を目指す。
 東北電は13年12月に女川2号機の審査を申請した。被災原発として固有の課題が多く、議論は長期化。176回に上る審査会合を経て19年11月に審査書案が了承され、事実上「合格」となっていた。
 合格を受けて国は近く、再稼働に関する「地元同意」を村井嘉浩宮城県知事に要請する見込み。村井知事は県議会や市町村長などの意見を踏まえ、20年度にも判断を示すとみられる。
 これまでに再稼働した5原発9基は「加圧水型炉」。女川2号機と同じ「沸騰水型炉」は既に合格した東電柏崎刈羽原発6、7号機(新潟県)、東海第2原発がともに手続きが進んでおらず、女川2号機が先んじる可能性もある。
 東北電の原田宏哉社長は「再稼働に向けた一つの大きな節目を迎えた。さらなる安全性向上に取り組み、地域のご理解をいただきたい」との談話を出した。
https://www.kahoku.co.jp/special/spe1090/20200227_02.html

<関連報道・河北新報より>
■女川2号機「地元同意」要請 経産相が宮城知事に
https://www.kahoku.co.jp/special/spe1090/20200227_03.html

■経産相、宮城知事に地元同意を要請 女川2号機再稼働巡り
https://www.kahoku.co.jp/special/spe1090/20200228_01.html

■女川2号機「安全対策に終わりなし」東北電社長、会見で強調
https://www.kahoku.co.jp/special/spe1090/20200228_02.html

■ 女川再稼働、地元同意に向け方針説明 エネ庁長官が宮城訪問
https://www.kahoku.co.jp/special/spe1090/20200229_01.html
■2月19日
緊急要望書 提出

<報道>
■2月19日 NHK NEWS WEB より
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20200219/6000008929.html
原発の安全性議論求め知事へ要望
02月19日 15時20分

女川原子力発電所2号機について、原発に反対する市民団体などが19日、県の検討会で安全性を十分に議論するよう、村井知事などに宛てた要望書を提出しました。

女川原子力発電所2号機について、原子力規制委員会は去年11月、事実上の合格を示す審査書案を取りまとめ、一般から意見を募るパブリックコメントなどを経て、今月中にも正式に審査に合格する見通しとなっています。
これを受けて、「脱原発をめざす宮城県議の会」と17の市民団体の代表者らが県庁を訪れ、県の担当者に村井知事などに宛てた要望書を手渡しました。
それによりますと、県に設置された専門家でつくる検討会では、原発で重大事故が起きた時に、原子炉格納容器が破損しないよう容器内に充満した気体を放出する「ベント」が行われた場合の放射能汚染の影響が十分に議論されていないとしています。
そのうえで、放射能汚染は住民の避難計画にも関わるとして、影響を再評価するよう求めています。
また、県に対して、原子力規制委員会に女川原発2号機を「不合格」にするよう求めるべきとしています。
市民団体の篠原弘典さんは「検討会では専門的かつ科学的な分析が十分にされておらず、結論を急がず、慎重に議論すべきだ」と話していました。
これに対して、県の原子力安全対策課は、「要望書の内容を確認し、今後の具体的な対応を検討したい」としています。

■仙台放送 ニュースセンター
https://nc.ox-tv.co.jp/news/detail/2020021900006
ニュース
女川原発2号機再稼働…「十分な議論を」市民団体が宮城県に要望書〈宮城〉
2020-02-19 12:13:02

再稼働に向けた手続きが進む東北電力の女川原子力発電所2号機について、市民グループなどは2月19日、検討委員会で十分な議論を尽くすよう県に要望書を提出しました。

要望書を提出したのは、「脱原発をめざす宮城県議の会」をはじめ、再稼働に反対する17の市民団体の代表です。
要望書では、2月7日に開かれた県の安全性検討会で、格納容器の破損という重大事故を想定した対策について審議されたものの、問題点の掘り下げが十分行われなかったとして、慎重な検討を求めています。

市民団体の代表
「委員同士の議論を受けて検討して、専門家としての審査結果を出してほしい」

原子力規制委員会は、去年11月、女川原発2号機の再稼働に向けた安全性の審査について「事実上の合格」をすでに示していて、市民団体は「合格」の取り消しについても、県に求めるよう要望しています。





         要望書 (写し)
                           2020年2月19日                               
宮城県知事 村井嘉浩様
宮城県 女川原子力発電所2号機の安全性に関する検討会
   座長 若林利男様

女川原子力発電所2号機の安全性検討に係る要望書

提出文書1:
ベントにより女川原発から甚大な放射能が放出される問題を県の安全性検討会で検討すること及び県民の安全を守るため原子力規制委員会に「合格」の取り消しを求める緊急要望書
提出文書2:
宮城県安全性検討会第22回会合における東北電力の水蒸気爆発に関する説明に対する高島武雄意見書

 女川原発の危険性から県民の生命と財産を守るために慎重に安全性検討を進められておられることに感謝いたします。
 去る2月7日に開催された「第22回安全性検討会」では「重大事故対策―格納容器破損防止」が審議されましたが、傍聴した私たちには不満の残る内容でした。提出文書2の高島武雄意見書で指摘されているように問題点の掘り下げは行われないままでした。
 しかし翌8日の河北新報は会合終了後に若林座長が「論点整理は一通り終えた。それぞれの専門性を生かし、活発な議論が出来た。意見や要望の集約に入りたい。」と述べたと報じています。この様な現状認識では県民の安全は守られないと判断せざるを得ない状況です。
 しかも資料―3[関連質問への回答]についての議論の際に「大気中へのセシウム137放出量の評価判断基準(100テラベクレル)について、事業者としてそのレベルであれば問題ないという根拠を説明してほしい」という関根委員の質問に対する回答の議論の時に、提出文書1で指摘しているように、耐圧強化ベントを女川原発2号機で使用した場合には約360テラベクレルの放射能が放出されるという東北電力の評価が問題にもされなかった事実は、その専門性も疑われる質疑でした。
 このように安全性の問題が十分に議論されない状態のまま、今後安易に集約に入ることは将来に禍根を残すことになります。結論を急ぐことなく、未だ様々に残っている女川原発2号機の安全性の問題点をさらに深く掘り下げていただくことを、改めて要望します

以上

・脱原発をめざす宮城県議の会(会長:佐々木功悦)
<共同提出団体> 
・女川原発の再稼働を許さない!みやぎアクション(代表:鈴木宏一)
・宮城県護憲平和センター(理事長:砂金直美)
・原発問題住民運動宮城県連絡センター(共同代表:小林立雄 斉藤信一)
・東日本大震災復旧・復興支援みやぎ県民センター(代表世話人:綱島不二雄 菊地修)
・生活協同組合あいコープみやぎ(理事長:高橋千佳)
・子どもたちを放射能汚染から守り、原発から自然エネルギーへの転換をめざす女性ネットワークみやぎ(共同代表:小澤かつ 児玉芳江 佐藤郁子 村口喜代 山田いずみ)
・船形山のブナを守る会(代表世話人:小関俊夫)
・女川から未来を考える会(代表:阿部美紀子)
・止めようプルサーマル!止めよう核燃料サイクル!女川原発地元連絡会(代表:近藤武文)
・女川原発の再稼働を許さない石巻地域の会(代表:松浦健太郎)
・女川原発の危険から住民の生命と財産を守る会(事務局長:髙野博)
・放射能から子どもたちを守る栗原ネットワーク(代表:鈴木健三)
・女川原発の避難計画を考える会(代表:原伸雄)
・みやぎ脱原発・風の会(事務局長:舘脇章宏)
・脱原発仙台市民会議(共同代表:篠原弘典 水戸部秀利)
・さようなら原発いしのまき実行委員会(実行委員長:佐藤清吾)
・みやぎ金曜デモの会(代表:西 新太郎)


提出文書1:ベントにより女川原発から甚大な放射能が放出される問題を県の安全性検討会で検討すること及び県民の安全を守るため原子力規制委員会に「合格」の取り消しを求める緊急要望書

東北電力女川原子力発電所2号機では、崩壊熱除去機能を喪失した時の格納容器破損防止対策として、格納容器内のガスを外部に放出するベントを中心的な手法にしています。ベントによる甚大な放射能放出を防ぐため、放射性物質を濾過して低減するフィルターを備えたフィルターベント設備(3台)が新設されますが、元からあったフィルターなしの耐圧強化ベント系(2経路)も温存されています。
新規制基準はCs-137の総放出量を100TBq(テラベクレル=1012Bq)以下にすることを求めていますが、耐圧強化ベントを女川原発2号機で使用した場合に約360TBqの放射能が放出されることがわかりました(2019年10月4日の事業者ヒアリングに東北電力が提出した『自主対策設備に関する補足説明』による)。
東北電力は『補足説明』等で「耐圧強化ベント系は炉心損傷後には使用しない」と表明していますが、基準をはるかに超える放射能の放出がわかったことを踏まえて、県政が県民の命と安全を守る責任を果たすために、再度の検証が必要になっていると考えるものです。

第1は、フィルターベントの信頼性、フィルターベントで確実に事故を収束させることができるのかどうかという問題です。
フィルターは目詰まりしたり、破損することがあります。審査会合で、どの電気事業者も「問題ない」としましたが、金属繊維フィルターのエアロゾルや液滴による閉塞など、数値や結果は非公開でした。そのくせ、原子力規制委員会の更田豊志委員(当時、現在は委員長)は、耐圧強化ベントについて「フィルタベントが詰まって使えないというような際に……方策の一つとして残しておくという考え方はある」(2014年8月28日の第133回審査会合、議事録の第56頁)という発言を、何度も繰り返しています。
炉心損傷後に耐圧強化ベントを使用しないのなら、フィルターベントは100%確実でなければならず、再検証が必要です。確率論的安全評価が行われていたらそれを公表し説明することが求められます。

 第2は、フィルターベントによる事故の収束に失敗し、「格納容器が損壊するよりはマシ」だとして耐圧強化ベントが使用された場合の、360TBqのCs-137の影響の再評価です。
 ベントは「発電所の本部長の責任と権限のもとに行う」(2015年4月7日の第216回審査会合、議事録の第22頁)とされ、自治体は関与できません。フィルターベントの実施にあたっては、原発構内の事故要員の避難確認は前提になっていますが、周辺住民の避難の確認は前提にされていません。フィルターベントが失敗し、耐圧強化ベントが実施されたら、まさに県民が甚大な放射能に不意打ちされることになります。
「原子放射線の影響に関する国連科学委員会」報告書は、福島第一原発事故のCs-137の放出量を6~20×1015Bqと報告しています。耐圧強化ベントで放出される360TBq(3.6×1014Bq)は、その17分の1~55分の1程度にのぼる甚大な放射能です。
ところが2月7日に開催された「第22回宮城県女川原子力発電所2号機の安全性に関する検討会」では、このことはまったく議論されませんでした。しかも、放出量基準の100TBqをどの程度の汚染と評価するかについて、東北電力から「福島第一原発事故の放出量の100分の1、だから影響も100分の1」という趣旨の、単純化したきわめて不適切な説明が行われました。

福島第一原発事故では、北西の季節風により太平洋上に流れた放射能が多かったため、陸域の汚染はその分だけ少なくなりました。飯舘村は、放射能プルームが通過していた時にミゾレが降ったため、大量の放射能が地表に沈着して全村避難を余儀なくされました。福島第一原発事故に学び、気象条件と地形に大きく左右されることを考慮して、放射能汚染を評価すべきです。
女川原発から陸域に向かって同一方向に風が吹き、放射能の湿性沈着がある場合に、最大でどの程度の汚染が発生するかなど、360TBqのCs-137により引き起こされる影響を、自治体の避難計画にも関わる重要問題として再評価すべきです。

女川原発で耐圧強化ベントを使用することは、県民の生命と財産に取り返しのつかない危害を及ぼします。
こうした結果を招いているのは、そもそもベントという手法が、放射能を閉じ込める装置である格納容器に「風穴」を開けるものであること、住民の被ばくと環境汚染を前提にしていることに由来しています。根本的には、炉心損傷事故を防ぐことができない危険な技術である原発を使い続けようとしていることに、問題があります。
県民の被ばくと県土の放射能汚染を防ぐ確実な方法は、再稼働を中止することであり、それ以外の確かな道はないことがハッキリしました。
以上により、貴職に対し、以下の2つの事項について緊急に要請するものです。

1、「女川原子力発電所2号機の安全性に関する検討会」に対して、ベントによる安全対策の実行可能性の再検証、および県内自治体の避難計画にも関わる重要問題として360TBqのCs-137による影響の再評価を求めること。

2、原子力規制委員会に対して、東北電力女川原子力発電所2号機の設置変更許可申請書に関する審査書案を撤回し、女川原発を「不合格」にするよう求めること。

以上
https://miyagi-kazenokai.com/wp-content/uploads/2020/02/200219%e3%80%80teishutubunshu1.pdf
  • (2/6)12月26日提出した要望書に対する県の回答

■2月6日
 <要望書に対する県の回答 >全5枚
        
(写し)
  令和2年2月6日
共同提出団体 各位

   女川原子力発電所2号機の安全性に関する検討会事務局

「女川原発2号機の安全性に関する検討会」に係る要望書について(回答)
令和元年12月26日付で要望のありましたこのことについては、別紙のとおりです。
なお、回答に当たっては、事務局で構成員の意見をとりまとめたことを申し添えます。


            女川原紙力発電所2号機の安全性に関する検討会
            事務局(宮城県環境生活部原子力安全対策課)
            TEL 022-211-2607  FAX 022-211-2695
            Maile: gentaia@pref.miyagi.lg.jp

                  (1)

別紙

要望 1  国の原子力規制委員会とは別個に、立地自治体である宮城県が、独自に
       「安全性検討委員会」を設置した意義を踏まえた検討を行ってください。
【回答】
〇「安全性検討会」は、震災後の施設の健全性や、新規制基準に適合することにより
 向上する安全性について、東北電力からの施設変更に関する事前協議への回答の
 参考となる意見を聴取するために設置したものであり、その意義を踏まえた検討を
 行っております。

〇なお、会議の開催に当たっては、構成員各自の専門及び原子力発電所の安全
 性についての広い知識・経験に基づいた検討を加えてきており、また、必要に応
 じて外部有識者を招くこととしております。

要望 2 特に、県民が最も心配している「女川原発が被災原発である」という点について
      徹底的に検討してください。
【回答】
〇 東日本大震災で大きな揺れを経験した女川原紙力発電所について、設備等の健
  性の確認は大変重要であると認識しており、安全性検討会においては、新規制
  基準に適合することにより向上する安全性に加えて、震災後の施設の健全性や国
  の保安検査の内容も確認しております。

〇 さらに、これまでも、女川原子力発電所が地震の影響を受けたプラントとしての審査
  や評価の内容について、構成員からしっかり確認したい旨の意見がありましたことか
  ら、このことについては、、今後国から直接説明を受けることとしております。


                     (2)


要望 3女川原発2号機は事故を起こした福島第一原発と同じ沸騰水型軽水炉(B
     WRマーク1改良型)です。福島原発事故の原因究明が完全に成されていない
    中で女川原発の十分な安全性検討ができるのでしょうか。この点も、多くの県民
    が疑問を抱いています。検討会として、県民への説明責任を果たしてくださるよ
    うお願いします。
【回答】
○ 福島第一原子力発電所事故の原因究明が継続していることは承知しておりますが、
  原子力規制委員会は、新規制基準の策定にあたり、福島第一原子力発電所事故と、
  同種の事故を再度発生させないために必要となる教訓、知見は得られているとの見
  解を示しております。

○ また、安全性検討会においては、新規制基準に適合することにより向上する安全性を
 福島第一原子力発電所事故の教訓を念頭において確認することで、十分な検討がで
 きているものと考えております。

○ なお、女川原子力発電所2号機はマーク1改良型であり、マーク1型である福島第一
  原子力発電所1~4号機とは異なっております。

要望 4 住民の避難計画を検討会の検討項目に加えてください。
【回答】
○ 安全性検討会は、安全協定に基づく事前協議への回答の参考とするため、施設
  の変更に関する科学的・工学的な意見を専門家から聴取することを目的として開
  催して おります。

○ したがって、住民の避難計画については、検討会の目的の範囲外となっております。


要望 5 宮城県議会の「脱原発を目指す県議の会」から提出された要望書
     (2019年10月3日付け)の内容に県民は重大な関心を持っています。
【回答】
○ 東北電力に対して、令和2年2月7日実施の第22回安全性検討会において説明するよ
う求めております。


                     (3)


要望 6 検討会は、初めに委員側から出された「論点」を原子力安全対策課が85項目
    に整理し、それについて順次東北電力の説明を聞き委員が意見や質問をする形
    で進められてきま した。が、果たして、その都度なされた東北電力の説明を検討
     会は「了解」したのでしょうか。各論点についての検討会としての「安全性検討」
     は「完了」したのでしょうか。説明を聞くことが「検討」ではないはずです。
     一つひとつの「論点」毎に、了としたのか否かはっきりさせてください。
   

【回答】
○ 安全性検討会は、東北電力からの施設変更に関する事前協議に対し、県、女川町
  及び石巻市が回答する際の参考とするため、震災後の施設の健全性や、新規制基
  準に適合することにより向上する安全性について、各構成員の専門的見地からの意
  見を聴取するために設置しております。  

○説明未了の一部の論点を除き、構成員からの質疑への応答や意見聴取は終了して
 おります。

要望 7 加えて、「論点」ごとにの都度出された委員からの意見は、その後、東北電力
  において適切に反映され実施されたのか、検討会としての検証はなされたのでしょうか
【回答】
○ 安全性検討会の目的は、東北電力からの施設変更に関する事前協議への回答の
  参考とする意見を、県、女川町及び石巻市が聴取するものとなっております。

○ なお、検討会で出された意見については、東北電力において真摯に受け止めてい
  るものと考えております。

要望 8 検討会としての最終的な検討結果の「まとめ」をどのような形で出すのでしょうか
【回答】
○ 安全性検討会は、有識者の意見聴取または意見交換を行うために設置したもの
 であり、合議体としての結論を取りまとめるものではありませんが、議論の経過や構
 成員からの意見等を整理する予定としております。


                    (4)


要望 9  上記の「報告書」を確定する前に、その案を県民に示し、パブリックコメントを
     行ってください。また、開かれた場で県民と意見交換を行う等、県民の意見を直
     接聞いて、それを取り入れる機会を設けてください。
【回答】
○ 安全性検討会の報告は、事前協議に回答するに当たり、構成員から専門家の立場
  として聴取した意見を整理するものであり、パブリックコメントや県民との意見交換の
  実施は考えておりません。

その他 以上の内容について、検討会委員と要望書提出団体のメンバーとの懇談の場
 を設けていただきたくお願いします
【回答】
○ 公正、中立な議論を確保するため、賛成・反対を問わず、いかなる立場の方とも、直接
  面会・意見交換等はお断りしております。



                 (5)